絵が無料で使われると困る件とそれに関して思い出した事について
http://anond.hatelabo.jp/20100105031156
腕の安売りはいけないよ
って話、正直(答えが)良く解らない。
さて、3DCGの業界でも結構聞く話なのかなと思います。
かく言う僕も昔一度そういうお話ありました。
予算も無くて特撮に時間も割けないのでVFXの作業を
ノーギャラで参加してはもらえないだろうかと言う相談でした。
暇してた時期だったのと、これで他の仕事に繋がればと思って
それなりに自分でも楽しんで参加させてもらいましたが
後々考えてみれば、これって商業作品なんだよね・・・と複雑な心境になりました。
業界相場のダンピング自体は良くないし、
定価で自分の腕を買ってもらえないのは
気持ちの良い事ではないので、
ここ何年かはこういった相談はお断りしております。
(というか、ディレクタ職になってからは、自然にそういった相談も来なくなりました)
断っておきますが、先方には全く悪気は無かったと思いますし
僕もその条件でOKしたので、誰も貶める気はありません。
ただ、やはり映像業界ってバカスカ儲かるって事は無いので
予算の厳しい作品というのはわりとざらにあるわけです、不況ですし。
たまーに、「ギャラは出ませんが・・・(もしくは謝礼程度)」という話を見聞きます。
個人的には、ちゃんとしたモノを作りたいなら
見合ったギャラを払わないと・・・と思いますが
(じゃぁ、絵とか映像の正当な対価って?という疑問も同時に)
これは難しいです、ギャラのダンピングをモノともしないアマチュアの方は確実にいます。
無料(もしくは広告収入目当て)の動画の方が
「上手いアマチュアの方がプロの作った動画より面白いじゃないか!」
「プロなら金を払っても良いくらいの内容がないと!」
と言う声もたまーに見聞きします。
でも、アマチュア制作で30分(正味20分)の映像を週一回制作とか
多分出来ないですよね・・・詳細は解らないけど。
編集して音を入れて・・・だと5分を週一でも難しいかもしれません。
もうそうなってくると、もはや趣味のレベルでは制作できず
結局スタッフを雇う事になるとコストが跳ね上がる訳です。
(例え自分一人は24時間働かなくて良くて、
アマチュア活動に100%従事できるとしても)
要するに継続的に仕事とするには
おのずと単価というのが決まってくる訳です。
そして、安価で作ったモノはやはり安価になってしまいがちですね。
でも制作費を抑える為だけにダンピングを繰り返す方もいらっしゃいますし
それが結局自分達の首を絞める事になる理屈を感じていない方も実在します。
結局は交渉次第という訳でしょうか。
個人的にはアマチュアの方に真似できない集団作業のシステムを組む事で
僕らは継続的にまとまったボリュームかつ、一定のクオリティーをだしているので
結局、競合はしないんじゃないかと少し楽観的に考えています。
料理が上手いからって料理店を開店しても繁盛するとは限らない訳で
毎日毎日同じ旨い味を作れて、看板を作って、
店員を雇ってETC.が出来ないとプロとはいえないですよね。
またまた、個人的には・・・と前置きしておきますが、アマチュアといえば・・・
僕は専門学生や大学生を何らかの形で制作に参加させる事は
基本的に否定的であり、今後も学生を戦力にするつもりはありません。
(例外は合意の上での研修やインターン)
学生はそりゃぁ、プロと一緒にプロの仕事ができるし
業界に潜り込むチャンス、程度に考えていると思いますが
結局は学生がいなくては作れない作品なんて詰まるところ予算が無いだけで
危険な綱渡りになってしまうと僕は考えています(ごめんなさい)。
ちゃんと学生のその後の事も考えていれば
少なからずちゃんとギャラを払うと思います。
一方現場的には、まとめるディレクターなりリーダーが泣きを見るだけですね
上がりは悪いは、集団行動は出来ないわで大変そう。
(予算を握るプロデューサーはうれしいかも知れませんが
本来ギャラは責任の重さで判断されるものなので・・・)
クオリティーは・・・言わずもがなな作品が多い気がします。
夢を実現!とかっていう憧れを抱いた若いカロリーを
消耗させて食いつぶす事を毎回続けていれば
結局、働く環境として不毛な業界になってしまって
長期的に見れば人も集まらず衰退する一方な気がします。
他の業界でも同じかもしれませんが
もう少し考えたほうが良いと思いますよね。
ま、ここまで書いてもダンピングは止まらない訳で
交渉を頑張るしかないんですよね。。。
悲しいけどダンピングはやる人はやる。
タダでも良い!って若者も一定数確実にいるわけで
安い人に出来ない事をやって差別化しないといけないんですよね。
もうなんだか長くなったけど、結論ないです。
少し逸れる事なのですが、
一時期Webアニメがもてはやされ
TVアニメを凌駕すると囁かれた時期がありましたが
(僕はWebアニメ自体やアマチュア、自主制作、Flashアニメ自体を否定も卑下もしません)
やはりメインストリームに定着する事は無かった気がします。
TVアニメの1/10程度の制作費(とホントかいな?と言う触れ込み)
に少し脅威を、少し好奇心を抱きました。
長尺の動画を制作するには、どうしても時間と手間が掛かります。
ですので、どうしても短編が中心になります。
シリアスな話や複雑な話、は短編では不利なので
コメディーや一発芸、シュールギャグのような動画が多かった気がします。
凝った構図も不利ですので、どうしてもネタかシャベリで勝負になりがちです。
絵もWebでは良いですが、TV画面で耐えうるだけの密度を絵に持たせることも難しいです。
(あと、シリーズの構成とか音響もTVというメディアには耐えられないでしょう)
絵変わりしない映像では、低学年の子供向けは難しくなりますので
キャラクターグッズ展開も難しいような気がします(これは憶測)。
大量の制作者と大量の作品やキャラクターが消費されただけで終わったんじゃないかと思います。
継続して作品をだして、かつ売れなくてはいけないわけで、、、
単に「制作費が安く済む」というだけで飛びついた人もいたと思います。
メディアも煽るだけ煽って結局残ったのは・・・ですよね。
もともと「安いコストというだけ」で乗せられてしまった
個人作家の方は今どうしているのでしょうか?少し心配です。
ま、TVというメディア自体も落ち込んできていますので
正直なところ、今後はどうなるかよめませんが・・・。

まったくもってその通り!!